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マリファナ禁止政策が社会に与える大きなマイナス

ここではマリファナ禁止政策が社会に与える大きなマイナスについて簡単に説明したいと思います。

大麻のことを考えてまず頭に浮かぶのが、それを所持したり、使用すると刑事罰を受けることがあるということです。これはつまり、違反者には一生ぬぐい去ることのできない「前科」が付いたり、社会的なレッテルが貼られるということです。このような経歴を持つ人は就学や就職、海外渡航など「普通の」人たちに与えられる人生のさまざまな機会や権利が奪われ、社会的にも制裁を受けることになります。

「法律を犯したのだから当然」で終わっていいのか
法律に違反したら何らかの処罰を受けるのは当然ですし、このサイトを閲覧する人にも絶対に法律に違反するような行為は慎んでいただきたいと思っています。

しかし「法律を犯したのだから当然」と言い切るためには、重要な大前提があると思います。それはその法律が理に適っていなければならないということです。いいかえると、理に適わない法律で人を罰したり、辛い思いをさせるのは避けなければならないし、そのような危険性が少しでもある場合には社会として法律の合理性を問い正すのは当然のことだと思います。

大麻の場合、1998年には世界の2大医学誌の1つであるランセット誌が論説記事の中で「カナビス(マリファナ、大麻)はアルコールやタバコより健康被害が少ないと考えるのが妥当である」と明言しています。また、海外では大麻の有害性をアルコールやタバコ以下と結論づけている調査研究も数多く発表されています。さらに、現在の違法薬物問題に対する世界的な取り組みに疑問を投げかける有識者も大勢いますし、権威ある政治・経済誌のエコノミスト誌でも違法薬物の合法化を長年提唱してきています。

つまり、大麻取締法が施行された当時の根拠が「大麻は危ない」ということだったのだとしても、今ではその根拠を見直してもいいだけの材料が数多く出てきているのです。マリファナをはじめとする薬物犯罪はよく「victimless crime=被害者なき犯罪」と呼ばれますが、最大の被害者は実は薬物禁止政策により辛酸を飲まされている薬物法違反者なのです。

私は大麻など使用しないので直接関係ないのですが・・・
ごもっともです。ただ、この法律のおかげでいまだに毎年多くの人が刑事罰を科せられたり、社会的なレッテルを貼られたり、辛い思いをさせられています。しかも、このような刑罰や社会的制裁の根拠が希薄になってきていると考えるに足るだけの情報が今では数多く存在します。にもかかわらず、私たちがこのような法律を、何の疑問も持たずに継続させているのはなぜなのでしょうか。このような社会がはたして良い社会といえるのか、考える必要があると思います。

イギリスの哲学者アンソニー・グレイリング博士が、優れた社会、特に薬物との関わりにおける優れた社会について語った言葉で今回は締めくくりたいと思います。

優れた社会を量る物差しの一つとして、個々の市民が、主に自分だけに関わる問題について自らが意思決定をする権利が認められているかどうかということがあります。ヘロイン、コカイン、マリファナの問題はまさしくこれに当たります。私の考えるところ、このような薬物が合法的に入手できる社会は優れた社会です。ただしこれは、薬物そのものが良いものだからというのではなく、それを使用したいと考える個人の決定権が尊重される点で優れた社会だということです。このような社会は、これ以外の理由からも − その大半は実利的な理由ですが − 今よりも優れた社会となります。

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