このサイトではマリファナに関する情報を中心に取り上げていますが、マリファナも多くの国で違法薬物に指定されているので薬物全般のお話しを少ししたいと思います。
10 年ほど前に当時アメリカのNational Institute on Drug Abuse([NIDA]米国国立薬物濫用問題研究所)の臨床薬理学部門長を勉める *ジャック・ヘニングフィールド博士と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のベノウィッツ博士が、ヘロイン、アルコール、コカイン、ニコチン、カフェ イン、マリファナなど、多くの人が使用する薬物の中毒性について行った調査があります(下グラフ参照)。両博士とも薬物の中毒性の研究が専門で、この調査 は多くの人が使用する薬物の中でのニコチンの位置づけを特定するために行われたものです。
* ヘニングフィールド博士が当時所属していたこのNIDAという組織はアメリカの政府機関であり、マリファナをはじめとする違法薬物に寛容な立場をとるところではありません。
「中毒」と一言にいっても・・・
「ア ルコール、ニコチン、カフェインが薬物?」と考える方もいるかも知れませんが、これらもれっきとした薬物です。程度の差こそあれ、それぞれ「依存性」、 「習慣性」、「耐性」などの特徴を持っています。例えば、禁煙しようと思ってもなかなかやめられないのはニコチンの「依存性」という特徴の表れです。ま た、お酒を飲み続けると次第にお酒に「強く」なっていくのはお酒の「耐性」という特徴の表れです。
薬 物にはこの他に「酔い」という要素もありますが、酔いの程度は中毒性を考えるうえで「重要度が低い」というのがヘニングフィールド博士の考えです。薬物を 使用してどれだけの酔いが得られるかに着目すればヘロインやコカインは同類となり、ニコチンはそれほど酔いが強くないので別に分類されますが、やめるのが どれだけ難しいかという点(依存性)で見ると、ニコチンは最もやめにくい、強力な薬物に属するというのが大半の専門家の意見です。
禁 断症状を見てみると、ヘロインはアルコールと同じように肉体的な苦痛を伴いますが、コカインにはそのような禁断症状はありません。その一方で、コカインの 方がある面では習慣性が強く、実験動物や人間を対象に行われた試験では、短時間の間に頻繁に使用したくなる傾向が見られます。
また、中毒性を判断するもう一つ重要な物差しに、使用者がどれだけ使用をコントロールできるかということがあります。つまり、使用者のうち散発的に使用している人の割合、習慣的に使用している人の割合がその薬物の中毒性判定基準の一つになるということです。
例 えば、アメリカで行われた大規模調査によれば、飲酒する人の15%が習慣的に飲酒しており、コカイン使用者のうち習慣的な使用者はこれよりも少ない8%に とどまっています。一方、タバコの場合は喫煙者の実に90%が習慣的な使用者であり、なんと55%がアメリカ精神医学協会が定める依存症の定義に当てはま ります。
各要素を総合すると
こ のように「薬物中毒」と一言にいっても、さまざまな要素を総合して判断しなければならないことが分かると思います。下のグラフは両博士が同じ判定基準を用 いてそれぞれ別々に行った調査の結果を表したものですが、このグラフを見れば、マリファナの「中毒性」は弱く、カフェインと同程度だということが分かりま す。
また、どちらの調査で も、総合的に見るとマリファナは合法的に販売されているアルコールやニコチンよりも中毒性が低く、個別の要素を見ても、アルコールとの比較では全要素にお いて、ニコチンとの比較ではヘニングフィールド博士が中毒を判定するうえで重要度が低いとした「酔いの程度」を除くすべての要素で中毒性が低いことが分か ります。
ヘニングフィールド調査
* このグラフはヘニングフィールド博士が1997年に一度データを見直した数値に基づいています。変更されたデータはカッコ内に1994年の数値を示しました。
ベノウィッツ調査
10 年ほど前に当時アメリカのNational Institute on Drug Abuse([NIDA]米国国立薬物濫用問題研究所)の臨床薬理学部門長を勉める *ジャック・ヘニングフィールド博士と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のベノウィッツ博士が、ヘロイン、アルコール、コカイン、ニコチン、カフェ イン、マリファナなど、多くの人が使用する薬物の中毒性について行った調査があります(下グラフ参照)。両博士とも薬物の中毒性の研究が専門で、この調査 は多くの人が使用する薬物の中でのニコチンの位置づけを特定するために行われたものです。
* ヘニングフィールド博士が当時所属していたこのNIDAという組織はアメリカの政府機関であり、マリファナをはじめとする違法薬物に寛容な立場をとるところではありません。
「中毒」と一言にいっても・・・
「ア ルコール、ニコチン、カフェインが薬物?」と考える方もいるかも知れませんが、これらもれっきとした薬物です。程度の差こそあれ、それぞれ「依存性」、 「習慣性」、「耐性」などの特徴を持っています。例えば、禁煙しようと思ってもなかなかやめられないのはニコチンの「依存性」という特徴の表れです。ま た、お酒を飲み続けると次第にお酒に「強く」なっていくのはお酒の「耐性」という特徴の表れです。
薬 物にはこの他に「酔い」という要素もありますが、酔いの程度は中毒性を考えるうえで「重要度が低い」というのがヘニングフィールド博士の考えです。薬物を 使用してどれだけの酔いが得られるかに着目すればヘロインやコカインは同類となり、ニコチンはそれほど酔いが強くないので別に分類されますが、やめるのが どれだけ難しいかという点(依存性)で見ると、ニコチンは最もやめにくい、強力な薬物に属するというのが大半の専門家の意見です。
禁 断症状を見てみると、ヘロインはアルコールと同じように肉体的な苦痛を伴いますが、コカインにはそのような禁断症状はありません。その一方で、コカインの 方がある面では習慣性が強く、実験動物や人間を対象に行われた試験では、短時間の間に頻繁に使用したくなる傾向が見られます。
また、中毒性を判断するもう一つ重要な物差しに、使用者がどれだけ使用をコントロールできるかということがあります。つまり、使用者のうち散発的に使用している人の割合、習慣的に使用している人の割合がその薬物の中毒性判定基準の一つになるということです。
例 えば、アメリカで行われた大規模調査によれば、飲酒する人の15%が習慣的に飲酒しており、コカイン使用者のうち習慣的な使用者はこれよりも少ない8%に とどまっています。一方、タバコの場合は喫煙者の実に90%が習慣的な使用者であり、なんと55%がアメリカ精神医学協会が定める依存症の定義に当てはま ります。
各要素を総合すると
こ のように「薬物中毒」と一言にいっても、さまざまな要素を総合して判断しなければならないことが分かると思います。下のグラフは両博士が同じ判定基準を用 いてそれぞれ別々に行った調査の結果を表したものですが、このグラフを見れば、マリファナの「中毒性」は弱く、カフェインと同程度だということが分かりま す。
また、どちらの調査で も、総合的に見るとマリファナは合法的に販売されているアルコールやニコチンよりも中毒性が低く、個別の要素を見ても、アルコールとの比較では全要素にお いて、ニコチンとの比較ではヘニングフィールド博士が中毒を判定するうえで重要度が低いとした「酔いの程度」を除くすべての要素で中毒性が低いことが分か ります。
ヘニングフィールド調査
* このグラフはヘニングフィールド博士が1997年に一度データを見直した数値に基づいています。変更されたデータはカッコ内に1994年の数値を示しました。
ベノウィッツ調査
依存性: その薬物をやめることの難しさ、いったんやめた後の復帰率、最終的に依存症となる人の割合、使用者がどれだけその薬物を必要と感じるか(自己評価)、そして有害であることを承知したうえでもその薬物を使用しようとする度合。
禁断症状:特徴的な禁断症状の有無とその程度。
耐性:同じ満足を得るのに使用量がどの程度増えるか、そしてやがてどの水準で安定するか。
習慣性: 薬物の性質の一つで、使用者に繰り返しその薬物を – ひどい場合には水や食料をさしおいて − 摂りたいと思わせる性質。
酔いの程度:中毒には関係しているが、通常は中毒そのものの条件の一つには含まれない。酔いが強ければその薬物によって使用者の生活に害が及ぶ可能性が増える。
こ の記事では「中毒(性)」ということばを使用していますが、これは英文の「addict-ive, -ion」などを訳したものです。この用語の定義は機関や時代により若干違っていますが、上記の調査では「習慣性(reinforcement)」や「依 存性(dependency)」という言葉が別個に使用されているので、現在最も当てはまると思われる「中毒」という表現を使用しました。
こ の記事では「中毒(性)」ということばを使用していますが、これは英文の「addict-ive, -ion」などを訳したものです。この用語の定義は機関や時代により若干違っていますが、上記の調査では「習慣性(reinforcement)」や「依 存性(dependency)」という言葉が別個に使用されているので、現在最も当てはまると思われる「中毒」という表現を使用しました。






