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国連事務総長に宛てられた公開書簡

1998年、国連:
この年の6月初旬、国連の薬物問題特別総会(United Nations General Assembly Special Session on Drugs [UNGASS])の開催に合わせて、世界各国の500人以上の有識者が署名したある書簡が国連のアナン事務総長宛てに届けられ、New York Times紙上で公開されました。ハヴィエ・ペレス・デ・クエラル元国連事務総長、ジョージ・シュルツ元アメリカ国務省長官、ノーベル経済学賞受賞のミルトン・フリードマンなどが
署名者に名を連ねたこの書簡は、今や世界規模で展開される対薬物戦争(薬物を掃討するための戦争、薬物禁止政策)を非難する内容で、その中にはこう書かれています:

世界規模の対薬物戦争は、もはや薬物乱用そのものよりも大きな被害を引き起こしていると私たちは考えます。

さらに・・・

薬物関連の被害を軽減するには、各国内、そして国境を越えて共にこの問題に立ち向かっていく他に選択肢はありません。この問題の解決に向けて、国連には正当かつ重要な役割がありますが、国連がその役割を発揮できるのは、あくまでこれまでの政策の成功や失敗を問いただすという厄介な作業に取り組み、これに対処していく意志を発揮したときだけです。

と国連の役割や責任についても的確に指摘しています。

禁止政策の弊害
対薬物戦争を長年継続してきた結果、違法薬物産業の総収益は当時の国連試算で世界貿易の8%に相当する4兆ドル(460兆円)に達していました。これにより誕生した巨大犯罪組織のせいで各国政府のあらゆるレベルで腐敗が横行し、社会不安、暴力事件の多発、道徳観の歪曲が生じていると訴えています。しかし、これらの問題も薬物の使用そのものによって生じたものではなく・・・

何10年も続けられてきた無益な対薬物戦争(薬物禁止政策)の失敗が引き起こした結果である。

・・と断じ、書簡の最後をこう結んでいます

現在の薬物政策について開かれた議論や厳密な分析を行い、今とは違う方策を真剣に考えていこうとする人たちが、往々にして(薬物問題に)「屈伏した」と非難されることがありますが、恐れと惰性とによって議論を封じ込め、厳密な分析を抑圧し、現在の政策に代わる方策をすべて退けることこそが、本当の意味での屈伏だと私たちは考えます。事務総長殿、世界の今後の薬物管理政策について、恐れや偏見、そして懲罰的な禁止政策によってではなく、常識、科学、公共保健、そして人権に基づく新しい、真に開かれた、正直な対話を開始するようお願いいたします。

この書簡の署名者は、次のような人たちを含め合計500人以上に上ります。

元国連事務総長、ハヴィエ・ペレス・デ・クエラル
元アメリカ国務長官、ジョージ・シュルツ
スコットランドヤード(ロンドン警視庁)麻薬取締班
元アメリカ公衆衛生局長官、ジョセリン・エルダース
経済学者、ノーベル経済学賞受賞者、ミルトン・フリードマン

判事:40人
警察官:8人
ジャーナリスト:10人
弁護士:12人
大学総長:10人
各国の元首相や元大統領:6人
各国の現職閣僚:6人
各国の元閣僚:19人
各国の現職国会議員:34人
各国の元国会議員:5人
ノーベル賞受賞者:11人
オリンピック金メダル選手:2人

(すべて当時)

書簡原文:http://www.drugpolicy.org/global/ungass/letter/
署名者一覧:http://www.drugpolicy.org/global/ungass/sigs1/

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