2006年9月、アメリカ:ア
メリカで薬物禁止政策を推し進めるホワイトハウス直属の全米麻薬撲滅対策室(ONDCP)では、薬物撲滅を目的としたコマーシャル(公共放送)を長年行っ
てきていますが、最近オンエアが開始されたコマーシャルのなかに、今までとはすこし変わった内容のものがあります。タイトルは「Pete's
Couch=ピートのソファ」です。
Pete's Couchの一場面。主人公の青年は一番左。
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冒頭「僕たちはマリファナを吸ったけど、それで誰かが死んだり、交通事故に遭ったり、ヘロインの過量摂取になることはなかった」という10代とおぼしき青年のせりふで始まります。
また、若者たちがマウンテンバイクに乗ったり、スケートを楽しんだりしているシーンをバックに「外で遊んでいるほうがよっぽど死ぬ確率は高いかも」と主人公の青年が発言するなど、これまでの「Just say no」(日本の「ダメ、絶対」に相当)や、「マリファナは危ない」一辺倒のメッセージとは少し違った内容になっています。
マ リファナを吸ったとき、友達のピートのソファに11時間座りっぱなしだったために、何の危険な目にも遭わなかった代わりに、特に何もしていない、というの がこのコマーシャルの主旨のようです。つまり、マリファナが無同期症候群なるものを引き起こすことを暗に示唆する内容で、最後には主人公の青年が「危ない かも知れないけど僕は遊びに行ってくるよ」といって、友人2人をソファに置いて映画館に入っていきます。
最近では、これまでONDCPが行ってきた「マリファナは危ない」一辺倒の公共放送が効果を上げておらず、予算の無駄遣いであると会計検査院も批判しています。また、ターゲットとなる青少年はマリファナに関する科学的な知識(1 , 2 )を身につけており、これまでのような「危ない」一辺倒のメッセージが説得力を失ってきています。
そこで若干の軌道修正をしたということなのでしょうが、マリファナは比較的害が少ないという科学的事実に歩み寄ったともとれるこのようなメッセージを、これまでアメリカ追従の薬物政策を敷いてきた日本のお役所やマスコミはどう捉えるのでしょうか。




